本当の意味での「借金生活」の始まり

弟からの「金策」案

弟がなぜそのような事を知っていたのか。弟はバイクが趣味だったのですが、車が故障してしまったのです。
しかもそれは事故だったのです。事故に巻き込まれたおかげでバイクを修理しなければならなくなってしまったのですが、その費用をとあるハウスカードでのキャッシングで捻出したというのです。

弟も同じ学生でありながら、キャッシングの審査も通過し、さらにはそのお金でバイクを修理する事が出来たのです。

これには驚きましたが、すぐに「自分にも出来るのではないか」と思ったのです。弟が出来るなら自分でも出来るのではないか。
そのような安易な思いからのものではありましたが、弟からあらましを聞き、自分も審査してもらう事にしました。

借金生活の始まり

審査は学生証だけで良く、一応アルバイト先は明記しましたが連絡が行く事もなく。今思えばまだまだ審査が甘い時代だったからでもあるんですが、そのおかげで審査に簡単に通過する事が出来たんです。びっくりしました。

審査の際には、「とりあえず持っておきたい」みたいに言ったんですけど、内心ではとにかく早くお金をキャッシングしたくて。
それでその足でキャッシングしたら、本当に出来ました。

10万円キャッシングしたのですが、それが本当の意味での「借金生活」の始まりでした。月々の返済額は5,000円。自分のアルバイト代からでも捻出出来るという安易な思いからですが、とにかくこれでクリスマスプレゼントを無事に贈る事が出来ました。

最初に借金をしてしまった理由

なぜ借金を作ってしまったのか。いわゆる「初めの一歩」はとても些細な事でした。

なぜ借金となってしまったのかと言えば、それはまだ20歳の頃、大学生の頃に付き合っていた彼女の要求に無理をして応えようとしたことでした。

付き合っていた彼女へのクリスマスプレゼントにとあるブランドの財布をリクエストされたのです。

今思えば、大学生の彼氏に対してブランド物のプレゼントを要求するのはおかしいと思いますが、当時は「彼女のリクエストに応えなければ」という思いがとても強く、「断る」という選択肢は無かったのです。どうすれば良いのか。

無理をして借金をする愚

一応アルバイトはしていましたが、アルバイトでの収入など一ヶ月に数万円程度。
そのお金は大半がデート代として消えていましたから、貯金なんてある訳がありません。そのリクエストがあってからというものの、どうしたものかと思案する日々。

短期でのアルバイトをいろいろと探してはみたものの、さすがにクリスマスまでにその額を貯める事は計算では無理でした。

本当に今思えば、無理なプレゼントを要求するような人とは付き合うべきではないと思いますが、当時は断る事は考えず、むしろ彼女の期待値は高まっているのですから、どうにかしなければという思いがとにかく膨らんでいきました。

悪戯に月日だけが流れる中で、自分自身の借金生活をスタートさせる事が起きたのです。

自分には弟がいるのですが、その弟が言うなれば「金策」を授けてくれたのです。
なぜ弟がそのような事を知っているのかと言えば、そこにも大きな理由があったのですが、それによって自分は借金生活を始める事になったのです。